平良市立北中学校3年生の下地朝日君が、第2種電気工事士技能試験に、全国最年少で合格した。技能資格取得は、丙種危険物、昨年の乙種第四類危険物に次いで3つ目。「これからも資格試験を通して技術を学び、将来は技術者になりたい」と抱負を話す。  下地君の資格取得は、中学一年の選択の授業がきっかけとなった。同授業を通して技能資格に興味を持ち、その後、開かれた学校づくりの一環で資格取得を支援している宮古工業の浜元誠喜教諭に指導を依頼。同氏の自宅で学び、二年の一学期には乙種第四類危険物と第二種電気工事士試験の学科に合格。今回、実技に合格し免状を取得した。一般、高校生を含めて合格率30%の難関だという。  浜元教諭は「試験センターの職員によれば、中学生が電気工事士の試験を受けたことはないので、朝日君の合格は全国初になる。昨年学科試験に通った時、学科はまぐれで合格できても、中学生が実技を通るのは無理だろうと話していた」と、快挙ぶりを話した。  合格通知が来たのは、今月の10日。下地君は「うそかなと思った。難しくて自信がなかった。特に、材料選びが難しかった」と試験を振り返った。実技は設計図に合わせてさまざまな材料を選び、これを配線する作業をしたという。  浜元教諭は「朝日君には立派な技術者になってもらいたい。宮古では農林高校の生徒たちが(水の保全活動で)世界グランプリを受賞した。小さい島だが子供たちには大きな可能性がある。宮古からトップレベルの技術者が育ってくれるとうれしい」と祝福するとともに、子供たちの将来に期待した。  第2種電気工事士資格では、一般住宅や小規模店舗、事務所などの工事で低圧(六百ボルト未満)の配線作業に従事することができる。 写真説明=第2種電気工事士資格を取得した下地朝日君(左)と指導した濱元誠喜教諭                        =18日、平良市内の自宅